古市久美子建築設計事務所FuruichiKumiko&Associates

AtelierOctagon八角形のアトリエ   

 

「パオのようなアトリエ」という夢殿的に思えるプロジェクトが始まったのは、ハガキをいただいたころだったかもしれない。半信半疑のまま、ひとまずパオという形を木軸構造の検討を加味しながら八角形という形に落とし込んだ。

 

実際に設計を進めていくと、八角形が意外にも使い勝手の良い形であることが見出されていった。3人の作家がそれぞれ集中できる制作場所を必要としていて、なおかつ展示などをするときには共有のスペースとして使うという条件にぴったりと合っていたのである。

 

ようやく工事が始まり、腕の良い大工に恵まれ、難航が危ぶまれた八角形の軸組、続く仕上工事も見事におさまり、むしろ大工の技術の高さと呼応して、特に内部空間において予想以上に奥行きのある空間が生まれた。
温熱環境調節装置としての仕掛けは、室内に良質の風を呼び込む窓の設置や、屋根内通気、壁内通気などを配慮している。

 

さて竣工後1年のアトリエに訪れると、内部空間はより豊かな表情に移り変わっており、3人の作家のそれぞれの制作物・子供たちによる壁画などからなのか、空間そのものが3人の作品として存在していた。

 

施工:タカキホーム 担当/白井祥子 大工/田村仁
設計監理:古市久美子建築設計事務所

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